コレステロールが異常といわれたときに、食事制限は必要?

著者:軽木 徹
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
コレステロールが異常といわれたときに、食事制限は必要?

 コレステロールの異常は糖尿病、高血圧と並んで3大生活習慣病と呼びます。トリグリセライドの高値とコレステロールの異常を合わせて高脂血症と呼んでいましたが最近では脂質異常と呼ぶようになっています。

 脂質異常はトリグリセライドの高値、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の高値、HDLコレステロール(善玉コレステロール)の低値が問題となります。特にHDLコレステロールの低下が動脈硬化の主な原因であることが分かってきたため、高脂血症という名前がふさわしくないと学会が脂質異常症と名前を変更しました。

脂質異常症の治療

 脂質異常症のなかで、LDLコレステロールが高いヒトの治療は、肝臓のコレステロールの生産を抑えるスタチン系と呼ぶ薬剤が主流になっています。

 余談ですが、スタチン系の薬剤がでるまではフィブラート系薬剤だけで、市場は微々たるものでした。スタチン系薬物が市場にでると世界でいちばん売上高の高い薬剤群の一つとなりました。

 日本動脈硬化学会が発行している「動脈硬化性疾患予防のための脂質異常症治療のエッセンス」では生活習慣の改善が第一としています。

  1. 禁煙し、受動喫煙を回避する
  2. 過食を抑え、標準体重を維持する
  3. 肉の脂身、乳製品、卵黄の摂取を抑え、魚類、大豆製品の摂取を増やす
  4. 野菜、果物,未精製穀類、海藻の摂取を増やす
  5. 食塩を多く含む食品の摂取を控える(1日6g未満)
  6. アルコールの過剰摂取を控える(1日25g以下)
  7. 有酸素運動を毎日30分以上行う

 食事療法は伝統的な日本食(The Japan Diet)を推奨しています。

 悪玉コレステロールが高いヒトではコレステロールと飽和脂肪酸を多く含む肉の脂身、内臓、皮、乳製品、卵黄および、トランス脂肪酸を含む菓子類、加工食品の摂取を抑えることを推奨しています。

 善玉コレステロールが低いヒトではトランス脂肪酸の摂取を控えるとしています。植物油や魚油酸化による劣化しやすい性質を持っていますが、これを防ぐために加工した油が、トランス脂肪酸です。マーガリンは多くのトランス脂肪酸を10%以上含んでいますが、バターでは2%程度です。

 原料にトランス脂肪酸を含むものを使うパン、ケーキ、ドーナツ、クッキーといった洋菓子類、スナック菓子、生クリームなどにもトランス脂肪酸を含んでいます。

著者情報
軽木 徹
軽木 徹

1957年生まれ。大学卒業後国内製薬メーカーに就職。MR、研究所研究員、新薬開発部員等製薬メーカー特有の仕事をすべて経験。業務としては薬剤情報の医師への伝達、特許調査、データ処理、新薬開発プロジェクトマネージャー、申請概要書作成等のメディカルライティング、統計解析等の業務を経験。

免疫力アップ成分ブロリコの情報はこちら

関連記事


ページの先頭へ