花粉症の方は要注意!ご存じですか?口腔アレルギー

皆さんこんにちは。看護師の瀧口です。
先日、厚労省がアレルギー疾患の対策推進に向けた基本指針案を公表しました。
アトピー性皮膚炎、喘息、花粉症など、いまや日本人の2人に1人はなんらかのアレルギーを持つといわれ、社会問題となっていますね。
今回は、アレルギーのなかでもあまり知られていない口腔アレルギーについてお話しします。
体に良いはずの野菜や果物で、なぜ!?
特定の果物や野菜を食べた後、口のなかがかゆくなる、違和感がある、という方、いらっしゃいませんか?
もしかすると、それは「口腔アレルギー症候群」の症状かもしれません。食物アレルギーの一種で、近年増えているといわれています。
食べた後5分以内に症状が出て、その後数分~数十分でおさまることが多いのですが、まれに呼吸困難などを起こし重症化するケースもあるので、軽視はできません。
大人も子どもも発症します。

花粉症がある方は要注意!
この口腔アレルギー症候群、花粉症を持っている方に多く発症することが分かっています。野菜や果物には、花粉と似た構造の物質が含まれているためだそうで、アレルギー反応を起こす花粉の種類ごとに、注意が必要な野菜・果物があります。
花粉の種類 | アレルギー症状を起こしやすい果物 |
---|---|
ハンノキ、シラカンバ | バラ科果物(リンゴ、モモ、さくらんぼなど) |
イネ科、ブタクサ | ウリ科果物(メロン、スイカなど) |
ヨモギ | セリ科野菜(セロリ、ニンジンなど) |
(厚生労働科学研究班による食物アレルギーの診療の手引き2014を参考に作成)
身に覚えのある方は、専門医によりアレルギーの有無の判定を受け、抗ヒスタミン薬などで症状を抑えることもできます。
加熱したもの(ジャムなど)であれば、アレルギー症状が出ないことも多いようです。
また、加工食品には思わぬ材料が使われていることもあります。買い物の際には、原材料の表示を確認しましょう。
余談ですが、私の友人はヤマイモのアレルギーがあり普段から注意しているのですが、なんの気なしに食べたゼリーにまさかのヤマイモが含まれており、救急車で病院に運ばれた経験があります。皆さんご注意ください。