ナチュラル・キラー細胞の役割と重要性

著者:大塚 真紀
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ナチュラル・キラー細胞の役割と重要性

 ナチュラル・キラー(natural killer:NK )細胞は血液の中に存在するリンパ球の20‒30%を占め、その名の通り悪い細胞やウィルスなどを見つけると殺してくれる人間にとって重要な免疫に関わる細胞の1つです。

 NK細胞の活性が減ってしまうと免疫不全になり感染症にかかりやすくなったり、悪性疾患、慢性疾患、自己免疫疾患、遺伝子疾患、行為障害など様々な病気を引き起こすことが分かっています。また、ストレスや悪い生活習慣、加齢などでNK細胞活性は減少することも知られています。

 NK細胞は発見されたのが1975年と比較的新しいのでその詳細はまだ研究途中と言えますが、どのようにすれば活性が高まるかについては明らかになっています。今回はNK細胞の重要性や活性化の仕方についてまとめていきます。

NK細胞のはたらき

 NK細胞は、自分の体に元々あったものではない異物(ウィルスなど)や自分の体の細胞が変性して不要になったものなどを認識して攻撃します。

 人間の体には毎日5000‒6000個もの悪い細胞が発生すると言われています。これらを放っておくと体に悪影響が起き、病気を引き起こすのでNK細胞が全て攻撃して排除してくれています。

 NK細胞は標的となった細胞に穴を開けるタンパクや細胞死に至らせるタンパクを保有しています。常に体内をパトロールし、私たちの体を感染症やその他の病気から守ってくれているのがNK細胞です。

NK細胞の活性は加齢と共に減少する

 NK細胞は生まれた時には数が少なく、年齢と共に増加していきます。しかし数は多くても活性が低下すると言われており、活性が高くないとウィルスや悪い細胞を殺す力が弱くなってしまいます。NK細胞の活性は20代がピークで、その後減少し50代では約半分、70代では約1/10になることが分かっています。

 NK細胞はインフルエンザウィルスや風邪の原因となるウィルスも撃退します。子供や高齢者、心臓や腎臓などの合併症がある人がインフルエンザや風邪にかかりやすかったり、病気が重症化しやすい原因の1つにNK細胞の活性低下が挙げられます。

 加齢によりNK細胞の活性が落ちるのは自然現象なので仕方ないのでしょうか。そんなことはありません。NK細胞の活性を高める方法がいくつか明らかになっていす。それらの方法についていくつか紹介するので試してみてはいかがでしょうか。

NK細胞の活性を高める方法

 今回紹介するNK細胞の活性を高める方法は免疫だけでなく、自律神経のバランスを整えるためにも良い方法が含まれています。私たちの体は免疫、神経、ホルモンなど様々な要因のバランスの上に成り立っていて、それらのバランスを整えることは健康を維持するために重要です。自分に合った方法を見つけてなるべく続けるようにしてみてください。

(1)生活習慣を整える

 バランスの良い食事を摂り、適度な運動を心がけるようにするとNK細胞の活性が上がると言われています。肥満は免疫力を低下させ、感染症にかかりやすくなることが分かっているので適正な体重を維持することを心がけましょう。

 また十分な睡眠も免疫力アップには重要です。飲酒をしたい場合には適量にして、喫煙は免疫だけでなく、体にとって百害あって一利なしですのでやめるようにしましょう。

(2)笑う

 笑うと免疫力が上がると聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。できれば1日5分以上声をあげて笑うようにするとNK細胞の活性が上がると言われていますが、鏡の前で笑顔を作るようにするだけでも効果があると考えられています。

(3)ストレスを溜めないように心がける

 ストレスが多いとNK細胞の活性が低下することが分かっています。現代人はストレスが多いと言われていますが、なるべく減らすように自分なりのリラックス方法を探すようにすると良いかもしれません。

(4)体温を下げないようにする

 体温が低めの人、夏でも足や手先だけは冷たい人は免疫力が低下している可能性があります。靴下を履いたり、首を冷やさないように対策をしてみましょう。シャワーだけでなく温かい湯船につかったり、代謝が上がるような生姜や根菜類を積極的に摂ることも有効です。

(5)腸内環境を整える

 腸には全身の約60‒70%の免疫細胞が存在すると言われています。つまりNK細胞を活性化させるためには腸内環境を整えることが有効です。腸内環境を整えるためにヨーグルトや納豆などの発酵食品を摂るようにすると良いです。

 また食物繊維を多く摂ると腸内細菌がそれを利用し、結果的に免疫力を上昇させることがわかっているので野菜や豆類も積極的に摂るようにしましょう。腸内細菌を整えると免疫力が上昇し、喘息やアレルギー、炎症性疾患の発症を抑制できることが明らかになっています。

著者情報
大塚 真紀
大塚 真紀

都内大学医局に所属し、腎臓、透析、内科の専門医を取得し医師としては9年目。大学院では腎不全が心臓に与える影響について研究し学位を取得。現在は同じように医師である夫についてアメリカに在住。アメリカでは専業主婦となり、医療関連の記事執筆を行ったり、子供がんセンターでボランティアをして過ごしている。趣味は旅行や美味しいものを食べることや作ること。日本では忙しくてできなかった料理を毎日楽しく作っている。最近の自信作はバターチキンカレー。

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