寒い朝のジョギングにご用心!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
寒い朝のジョギングにご用心!

 皆さんこんにちは。順天堂大学医学部免疫学特任教授の奥村です。

 過ごしやすい季節になりましたね。この時期になると、「血圧が高めなので、早朝ジョギングを始めた」、「健康診断でメタボ気味だったので、毎朝ランニングしている」なんていう方がよくいらっしゃいます。それも毎朝、真面目に続けるのです。

 第1回から私のコラムをお読みくださっている皆様なら、もうお分かりですね。そうです。運動についても、真面目は良くないのです。やったりやらなかったり、ちょっと本気を出してみたり、軽めにしておいたり。その日の気分でテキトーにやるのが一番です。

ちょっと待って!寝起きの体は準備不足!

 寝起きの体は機能やホルモンがしっかり目覚めていません。いわば、寝ぼけている状態です。また、寝ている間にも人は汗をかくので、体内の水分が失われ、血液がドロドロになっています。そんなところに急激に運動を始めたのでは、体はその変化についていけません。

 心筋梗塞などの心臓病は午前中に多いことが知られています。実際に、ジョギング中に突然死した中高年の人は、ほとんどが朝に倒れているんですよ。

 ただでさえ冬には、寒さで血管が収縮して血圧が上がりがちですから、血圧が高い人にとって、朝のジョギングは健康に良いどころか、生命の危険すらあります。

 朝は、体に強い負荷のかかることはなるべく避け、散歩や一駅程度のウォーキングなどにとどめておくのが賢明です。

ちょっと待って!寝起きの体は準備不足!

運動は本当に健康に良いの?活性酸素ってなに?

 “体育系の人は、文科系の人に比べて平均寿命が8歳短い”というデータがあるのをご存じでしょうか。また、スポーツ医学の見地からも、健康のために運動するなら、体が軽く汗ばむ程度のウォーキングで十分、という考え方が定説となりつつあります。

 では、なぜ、激しいスポーツは健康に良くないのでしょうか。その理由は、体内で発生する活性酸素にあります。活性酸素は非常に不安定な酸素で、体内に大量にあると、細胞が酸化されてさびてしまいます。激しいスポーツをしている最中は、激しく呼吸し、普段の何倍もの酸素を取り込むので、体内の活性酸素が増えます。この活性酸素、細胞膜や遺伝子を傷つけ、がんを引き起こすこともある、おそろしい存在なのです。ですから、激しい運動は避けた方が良いのです。

 とはいえ、「ジョギングが趣味」、「走らない人生は考えられない!」という方もいらっしゃいますね。

 そんな方には、夕方のジョギングがおすすめです。それも、歯を食いしばって真面目に走るのではなく、景色を見ながら、誰かと話しながら、ちんたらと走るのが良いでしょう。

運動は本当に健康に良いの?活性酸素ってなに?
著者情報
奥村 康(おくむら こう)先生
奥村 康(おくむら こう)先生

順天堂大学医学部特任教授

1942年生まれ。千葉大学医学部卒、同大学院医学研究科修了。スタンフォード大学医学部留学、東京大学医学部講師、順天堂大学医学部免疫講座教授、順天堂大学医学部長を経て、現在は同大学医学部特任教授(免疫学講座)・アトピー疾患研究センター長。ベルツ賞、高松宮賞、日本医師会医学賞などを受賞。サプレッサーT細胞の発見者。臓器移植後の拒絶反応を抑える新手法を開発するなど、免疫学の国際的権威。

免疫力アップ成分ブロリコの情報はこちら

関連記事


ページの先頭へ